当クリニックは父の代より半世紀に渡り地域医療に貢献して参りました。一方、私自身は大学病院時代は、肝臓癌を専門とし、PMCT(経皮的マイクロウエーブ焼灼療法)の開発に携わりJAICAの技官としてこの治療法の指導に海外の大学に派遣されたりしておりました。尚この治療法は保険収載され、現在はラジオ波を用いたものに発展しております。
この他にも大学情報センターにて、Fujituと電子カルテの開発に携わっており、「遠隔診療」の研究を行なっておりました。当時の経験を生かし、現在は特に海外の患者を中心に行なっております。
一方、癌の治療にあたり、従来の目に見えている(画像検査で検出できる)癌のみの治療では、いずれ再発すると言う限界を感じ、独立してからは、日本の免疫治療の先駆けであった神奈川癌センターの矢野間先生よりお誘いを受け「リンパ球免疫療法」での癌治療を始めました。また、その流れで再生医療である臍帯血移植による脳性麻痺治療を、世界で一番症例数の多い韓国CHA大学と共同で行なって来ました。残念ながら、現在は法規制により日本での臍帯血治療は白血病に限られてしまいましたが、脂肪を用いた幹細胞治療は認可の道が開かれております。
現在は、単に免疫の強化のみならず、免疫を調整する手法として、「マクロファージ活性化療法」や「腸内フローラ移植」なども行ない、癌のみならず、難病の9割を占めると言われている各種自己免疫性疾患の治療などにも取り組んでおります。今後も共同研究施設と共に有効な治療法のない疾患の治療の開発に取り組んで参ります。
関西医科大学卒
同 大学院博士課程修了
同大学第三内科(消化器内科)肝臓グループ
中央検査部病理
大学情報センター医療情報部兼任
2017年より 中川クリニック院長